家づくりコラム

新築住宅では、十分なスペースの収納を確保する必要があります。

しかし既存の家具を購入するか、造作収納を作るかで迷うケースは多いです。

そこで本記事では、造作収納のメリットや注意点、おすすめの造作収納についてご紹介します。

これから新築計画をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

このコラムのポイント

• 造作収納のメリットと注意点を確認しておきましょう。
• 具体的な造作収納の計画ポイントをチェック！

造作収納とは

造作収納とは、建築物の間取り空間に合わせて設計・製作された収納のことを指します。

一般的な家具や収納用品とは異なり、特定の空間やニーズに合わせてカスタマイズできるのが特徴です。

造作収納があることにより空間を有効活用し、デザイン性や機能性を高められます。

造作家具の種類

造作家具には、大きく分けて「大工工事」と「家具工事」の2種類があります。

目的や仕上がりの好みによってタイプが異なるので、どちらがご自宅に適しているかチェックしてみましょう。

大工工事

大工工事とは、現場で部材の加工から取り付けまで行う造作家具のことを指します。

通常の内装工事と同じ工程の流れで行うため、家全体で統一感が生まれるのが特徴です。

また大型家具の搬入や設置作業が無くなることで、費用が抑えられます。

ただし大工の技量で仕上がりに差が生じるため、熟練の職人に依頼する必要があります。

家具工事

家具工事は、造作家具店に別途依頼して作製する造作家具です。

実際に製造するのは工場ですが、オーダーメイドの仕上がりになります。

家具専門の職人が作製してくれるため、完成度の高さが期待できます。

ただし実際の現場に搬送・設置する工程が発生することから、費用が別途かかる点には注意が必要です。

造作収納のメリット

ここでは、造作収納のメリットについてご紹介します。

寸法が部屋にぴったり合う

造作収納は部屋のスペースに合わせて設計されるため、スペースの無駄を最小限に抑えられます。

例えば壁面や隅のスペースを有効活用した棚や、キッチンの幅にぴったり合うカップボードの造作が可能です。

これにより部屋全体のレイアウトがより効率的になり、使い勝手が向上します。

耐震性が高い

造作収納は壁や床にしっかりと取り付けられるため、一般的な家具や可動式の収納と比べて耐震性が高いのが特徴です。

そのため地震や他の自然災害の際にも、揺れや衝撃による転倒のリスクが低くなります。

耐震性の高い造作収納は、家の安全性を向上させるだけでなく、家具や収納の倒壊により生じる被害や危険を最小限に抑えることも可能です。

デザインがおしゃれ

造作収納は、インテリアの好みや部屋の雰囲気に合わせてカスタマイズできます。

素材の選択やデザインのアレンジが自由なため、他の家具やインテリアと統一感のあるおしゃれな見た目にできるのがメリットです。

造作収納は壁面や天井に組み込まれるため、部屋全体がまとまりのある統一感を持ったデザインになります。

造作収納のデメリット・注意点

造作収納の主なデメリットや注意点としては、下記の点が挙げられます。

• 費用が比較的高い
• 模様替えが不可能

造作収納は専門業者によるデザインや施工が必要なため、一般的な家具よりも費用が高くなる場合が多いです。

特に高品質な素材やデザインを選択すると、費用がさらに上昇することがあります。

また壁や床に取り付けられることが多いため、一度設置した後は移動や変更が難しいです。

レイアウトやインテリアを変えたい場合には大がかりな工事が必要になるため、注意しましょう。

おすすめの造作収納

ここでは、部屋別におすすめの造作収納をご紹介します。

部屋の用途や目的によって適した造作収納は異なるので、ぜひ参考にしてみてください。

キッチン

キッチンは日常的に使う場所なので、収納の使いやすさが重要です。

調理器具や食器、食材などを効率的に収納できるように、頻繁に使うものは手の届く場所に配置しする等の工夫を行いましょう。

またキッチンは食品を扱う場所なので、清潔さを保つことも重要です。

汚れが簡単にふき取れる素材を使うと、お手入れが楽になります。

リビング・ダイニング

リビング・ダイニングは、様々な用途に使われる空間です。

そのため造作収納には、収納だけでなくディスプレイや書棚、テレビスタンドなどの役割も付加するとより便利になります。

収納スペースの配置や大きさ、高さなどを適切に調整し、動線や生活の流れを妨げないように工夫しましょう。

また家の中でも目立つ場所なので、造作収納のデザインは全体のインテリアと調和することが重要です。

素材や色、スタイルを統一し、美しい空間を演出するようにしましょう。

洗面室

洗面室は水回りのため、収納に使用する素材や仕上げには耐水性が必要です。

湿気や水しぶきに強い素材を選び、適切な防水加工を施しましょう。

また洗面室の収納は、洗面用具やタオルなどを効率的に収納できるように設計する必要があります。

頻繁に使うアイテムは手の届く場所に配置し、使い勝手を向上させるのがおすすめです。

書斎

書斎では、書籍や文房具、ファイルなど様々なアイテムを収納する必要があります。

そのため設計段階で、どのようなアイテムを収納するかを考慮して収納スペースを設けることが重要です。

適宜ファイルボックスやファイリングキャビネットなどを設置し、書類を分類して整理するスペースを確保しましょう。

素材や色、デザインを検討して書斎全体の雰囲気に調和するように計画すると、すっきりまとまります。

玄関

玄関には靴、傘、カギ、帽子などさまざまなアイテムを収納する必要があります。

また毎日出入りする場所なので、使いやすさが求められます。

よく使うアイテムは手軽に取り出せるようにし、使い勝手の良い収納スペースを設けましょう。

可能であれば、階段下など無駄になりがちな空間を活用して収納スペースを設けるのもおすすめです。

まとめ

本記事では、造作収納の種類や計画のポイントについてご紹介してきました。

間取りの場所別に使いやすい造作収納は異なるので、ぜひご自宅の間取りに合った計画を立ててみてはいかがでしょうか？

＞関連コラム：南玄関で「家事動線」のいい間取り｜約30坪で快適おしゃれな住まいづくり

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